同僚の行動を監視するチクリ魔たち「社内自警団」にはこう対応せよ

告げ口をすることは、職場の雰囲気が悪くなり会社に悪影響を与えかねないため、あまり良い行いとは言えません。

ましてやそれが人に対する悪口や悪意のある嘘だった場合、人間関係が壊れてしまい取り返しのつかないことになります。

では、告げ口をする人は悪い人ばかりかというとそうではなく、職場のためにと考えた上で発言する人もいるのです。

そこで今回は、告げ口とはどんなものなのかやその心理や特徴、告げ口をする人との付き合い方や対処法まで幅広く解説していきます。告げ口をする人を少しでも減らすことで、職場環境を守ることにも繋がりますよ。


そもそも「告げ口」とは?

告げ口とは、他人が秘密にしている過失や行動などを隠れて上司などの社員に伝えることです。主に、悪い行いや間違いを正す時に行うことになります。

しかし、伝える理由は様々で、正義感から行動する人や悪意を持って動く人もいます。

ただ、告げ口は、人間関係を壊したりされた人の立場が悪くなるため、会社にとってあまり無い方が良いことと言えるでしょう。


告げ口って悪いこと?告げ口による影響とは

告げ口は、一概に良いとも悪いとも言えません。その内容によっては、会社のためになることがあるからです。

しかし、嘘でも真実でも告げ口された人の評価を左右してしまうため、基本的には望ましいことではありません。

では一体どんな影響があるのか、具体的に解説していきます。


告げ口の影響1. 職場の人間関係が悪化する

勝手に言いふらされている状態なので、告げ口された本人がそのことを知ると告げ口した人との関係に亀裂が入ります。

それに話の真相がどんな場合でも、当事者たちのどちらかは周囲からの評価が下がるのです。

そして今度は告げ口した人やされた人が、影で悪口などを言われてどんどん事態は深刻になってしまいます。

職場の雰囲気が悪くなる一方なので、あまり良い影響を与える行為ではありません。


告げ口の影響2. 信憑性のない情報に踊らされる

告げ口はどうしても第三者からの情報提供になるため、それが本当かどうかは正確に掴めません

そうなるとたとえ嘘の情報であったとしても、告げ口を聞いた人はそのことに踊らされることになるでしょう。

真実がわからないまま時が過ぎると、噂話となってどんどん内容が付け足されてしまい多くの人に影響を与えます。

最悪の場合、社員全体に悪影響を及ぼす行為となってしまうのです。


告げ口の影響3. 把握しきれていない仕事の問題がわかる

人のミスに対する告げ口だったなら、もしかすると仕事における新たな問題点が見つかり改善に繋がることがあります。

告げ口を受ける人が上司であれば、何らかの対処を行わないといけない場面も出てくるでしょう。

そのため、必ずしも悪い行為ではありませんが、告げ口された人は信用を失う可能性があります。

業務に対してはプラスでも人間関係ではマイナスに働くため、やはり良い影響とは言いずらいでしょう。


どうしてするの?職場で告げ口をする人の心理とは

会社で告げ口をする人は、そのほとんどが自分勝手な気持ちから行為に走ります。その社員や部下のためにと思っていても、結局は自分の得になったり楽しんでいるものです。

ここでは、その具体的な心理について解説していきます。


告げ口をする人の心理1. 人の評価を落としたい

嫌っていたり気に食わない人がいるという理由で、告げ口をする人がいます。その告げ口の対象となる人物の評価を、落としたいがために行う卑怯な行動です。

特にライバル視している人に対して、劣等感を抱いていたり人間性が好きになれないなどの心理的な理由があります。

ほとんどの場合が悪意のある考えを持った心理になるでしょう。


告げ口をする人の心理2. 共感してもらい、仲間意識を持ちたい

会社内で自分の味方を増やしたいと思う人は、共通の敵を作ることで共感を得て仲間を作ろうとする傾向があります。

告げ口を聞いた側も「自分には本心を打ち明けてくれている」と感じるため、あまり仲良くなくても距離は近くなるでしょう。

職場で孤立することを恐るがゆえに、告げ口するという心理に至ってしまうのです。


告げ口をする人の心理3. 自分の失敗や秘密を隠し通したい

トラブルなどが起こると、他人の告げ口で自分への被害を回避しようとする卑怯な心理を持つ人がいます。

自分のミスや秘密が発覚してしまうと、職場で立場がなくなったり評価が落ちることを恐れるからです。

例えば、複数人で仕事をしていてなんらかのトラブルが発生した場合、会社ではきちんと原因を究明する必要があります。

その際に「自分が怒られたくない」という心理が働き、告げ口をして他人に責任を擦りつけるのです。

告げ口をする人の心理4. 周りの人から認められたい

ミスをしっかり報告する人という印象を与えて、職場での評価を上げようという考えを持つ人がいます。

本人は正しい行為だと思っていることも多いですが、その根本的な理由には周囲から認められたい気持ちが作用しているのです。

完全に悪いこととも言いづらいため、誰も注意しなければどんどん調子に乗ってしまうことも。

自分のことを勝手に会社の監査役と勘違いしてしまい、他人の細かいミスにも敏感になりがちな傾向があります。


告げ口をする人の心理5. 人間関係が悪化するのが楽しいと感じている

普段から刺激を求めている人は、告げ口をすることによって人間関係の変わりようを見ようとすることがあります。

特に噂好きの人や口が軽い人は、人のミスなどを言いふらして楽しみを感じる心理があるでしょう。

そして告げ口をする本人は悪いことだとわかってやっているため、とてもタチが悪いです。上司が注意しても懲りない場合が多く、悪意のある心理状態と言えます。


職場で告げ口をする人の7つの特徴から見分け方をチェック!

どんな人が告げ口をしやすいのかは、その人の性格や行動、態度などから推測することが可能です。ここでは、その具体的な見分け方を7つの特徴別に解説していきます。

もし職場内に当てはまる人がいるなら、注意した方が良いかもしれませんよ。


職場で告げ口する人の「性格」の特徴

会社で告げ口する人の多くは、あまり良い性格をしているとは言い難いです。そして理由の違いはあれど、基本的には自分勝手で自己中心的な人が多くなります。

告げ口とは、どんな性格をしている人がしやすいのか具体的に見ていきましょう。


性格1. 口が軽くておしゃべり

普段から口数が多く、様々な話題を振っているうちにポロッと告げ口をしてしまう人がいます。沈黙に耐えられないほどおしゃべりな人ばかりで、基本的に思ったことをなんでも口にしてしまいがちです。

特に会話が盛り上がっている時ほど、楽しくなって何も考えずに発言してしまいます。

「あっ」と思った時には既に遅く、一度喋ってしまったからと最後まで内容を話してしまう性格をしているのです。


性格2. 直接言うのが怖く、小心者である

気が弱くて他人のミスを指摘できない人は、その性格からついつい上司などに相談してしまいます。

反論されたり逆に怒れらたりすると思い、本人に直接言えないことが多いため、告げ口することに逃げるのです。

相手によっては指摘できる人もいますが、気が強い人などに対しては難しいことが多いでしょう。

だから上司などの地位が高い人に言うことで、問題を解決しようと思う性格をしています。


性格3. 人のミスや失敗を楽しむ

他人の不幸話が好きな人ほど、告げ口をして評価を落とそうとする性格をしています。中には、話題作りのためにわざわざ人のミスを探そうとする人もいるぐらいです。

そして人の間違いを指摘することが、仕事での何よりの楽しみになっていることも。

たとえ仲が良い人のミスでも、自分が楽しむためなら誰かに告げ口する傾向にあります。


性格4. マウント気質がある

自分が上の立場になりたいがために、周囲の評価を下げようとする性格の人がいます。

そうすることで相対的に自分の評価を高めて、上から見下ろす立ち位置を確保できるのです。

もともとマウントをとっている相手にはする必要がないので、特にライバル視している同僚や自分より地位が上の人を標的に見定める傾向があります。

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職場で告げ口する人の「行動や態度」の特徴

告げ口をするための話題集めに、様々な行動や態度を起こす人がいます。この特徴がある人は仕事に集中しておらず、他人のことに常に目を光らせていることが多いです。

周りに、今からご紹介する3つの行為をしている人がいるなら、少し警戒した方が良いでしょう。


行動や態度1. 人が秘密にしていることを聞いてくる

他人に対して強気な姿勢でいたい人は、どうにかして弱みを握ろうと行動します。特に、自分が隠していたり秘密にしていることを聞き出そうとする卑怯な特徴があるでしょう。

例えば、「最近悩んでいることない?」と自分から相談相手になることを持ちかけてくるなどです。

親身になって聞いているフリをしていますが、その実態は情報を集めているだけで裏切りの可能性があります。


行動や態度2. 態度を人によってコロコロと変える

できるだけ告げ口になる話題を集めたい人は、相手によって情報を引き出しやすい最適な接し方をします。

特に告げ口を伝える上司などには、真面目な態度をとり信頼を稼いでいつでも話せる距離感を築こうとしているのです。

逆にどうでもいい相手には、素っ気ない態度をとったりと側から見ればわかりやすい態度になるでしょう。


行動や態度3. 他人のミスを見つけた時に、すぐ自分の持ち場を離れる

告げ口をしたいと思っている人ほど、自分が一番最初に話題に出したい気持ちが強いです。そのため、他人のミスを見つけたらすぐさま第三者へ報告しようと行動に移します。

こういった人は告げ口も仕事の一つとして捉えており、作業中でも関係なく伝えに行く人が多いです。

話したい気持ちが強すぎるあまり、その使命感から迅速な行動をするのが特徴になります。


どうすればいい?実際に告げ口を聞いた時の対処法

告げ口をする人は伝えた相手が同意したり肯定すると、「自分が正しいことをしている」と考えてしまいます。

だから、できるだけ間違っているということを教えて、告げ口にならないような行動や対処法を勧めてみましょう。


対処法1. 告げ口することで、職場の人間関係が乱れることをアドバイスする

告げ口をする本人としては、そこまで大事に至らないと楽観的に考えているケースがあります。

だから実際に告げ口をすると、職場の人間関係が乱れて雰囲気が悪くなると教えてあげることが大切です。一度壊れた関係性は、元に戻すことはなかなか難しいもの。

「あなたの行動でみんなが不快な思いをするよ」と、ことの重大さを伝えましょう。


対処法2. 「今後は直接ミスをした人に注意してほしい」とお願いする

人のミスを告げ口する人には、直接本人に言った方が最も良い解決方法だということを教えます。

例えば、「気づいたその時に教えてあげた方がすぐに気づいて改善できる」「見ていた人が言った方が説得力がある」などです。

それでも部下などの立場が低い人だと、本人の口から言いたくないと拒否されることもあるでしょう。

そんな時は「ダメだったら自分が後からフォローするから」と、サポートしてあげることも重要です。


対処法3. 特に重要ではない話の場合は聞き流す

「あの人が悪口を言っていた」などの信憑性に欠ける内容や仕事とは全く関係ないことは、特に聞いたところでどうしようもありません。

そのため、話を聞くだけ聞いて、そのまま何事もなかったかのように聞き流した方が懸命です。

もし告げ口をしている人とされている人の仲が悪い場合、聞く耳を持たないと相手の肩を持った裏切り者と思われてしまいます。

自分との関係性の悪化を防ぐためには、聞き流すのが最善の方法です。


対処法4. 告げ口に対しては同調しない

告げ口を認めてしまうと、相手が正しい行動だと勘違いして告げ口することが癖になってしまいます。

そしてどんどんエスカレートする可能性があるため、同調しないようにしてください。

それが他人の悪口であればなおさらやめるように諭した方が良いですし、誰かのミスを教えてきたなら直接本人に伝えるなどのアドバイスに切り替えましょう。


周囲に告げ口をする人がいる場合の上手な付き合い方

告げ口をする人を放っておくと、いつかは問題を起こしたり人間関係を悪化させる恐れがあります。

その時に、自分がどんな行動するのが最適なのかを理解しておいた方が良いでしょう。

では、具体的にどんな付き合い方があるのかご紹介していきます。


付き合い方1. 自分の情報は漏らさずになるべく関わらない

職場に告げ口をする人がいるなら、自分が被害にあわない接し方を心がけることが重要です。

そのためには、できるだけ自分の情報を他人に漏らさず告げ口をされないように対策を打つ必要があります。

例えば、職場の人には悩み事を相談しない、ミスをしても率先的に報告するなど。

付け入る隙を与えずなるべく関わらないようにするのが、告げ口する人がいる時の上手な付き合い方になります。


付き合い方2. 告げ口しそうになったら、直前で止める

人間関係の悪化を防ぎ平和な職場環境を優先するなら、できるだけ告げ口を止める方が良いでしょう。

例えば「あの人のミスを上司に報告してくる」などと言い出したら、報告に行く前にストップをかけてから話し合うことです。

そして穏便に済ませるなら、直接ミスをした人に報告させたり、部下の代わりに自分が言いに行くなどの方法があります。


付き合い方3. 告げ口する人を集団の中に入れてあげる

告げ口をする人の中には、周囲との仲間意識を持ちたいという思いから行動する人もいます。

そのため集団の中に入れて仲の良い人を増やしてあげることで、その関係性を維持するために告げ口という行為をやり難くするのです。

もちろんそれでも告げ口をする裏切り者はいますが、人との関わり合いを持つことで告げ口をする可能性を少しでも減らすことに繋がるでしょう。


付き合い方4. 告げ口のし過ぎは嫌われる可能性があると伝える

誰だって、他人から嫌われたり避けられたりするのは嫌なものです。そのため、告げ口をし過ぎると、周囲から嫌われて孤立してしまうかもしれないと教えてあげましょう。

普通の感性を持っている人なら、1人ぼっちになるよりも告げ口を止める方が自分にとって良いことだと思うはずです。

そうして相手から自主的に止めさせることが、上手く付き合っていくためのポイントになります。


告げ口をする人とは距離感を大切にしましょう。

告げ口をすることは、誰も幸せにならないですし、職場に悪影響を与えるばかりです。

できることならやめさせるのが一番ですが、自分が被害に遭いそうならそっとしておくのも一つの手。

でも周囲に告げ口をしてる人がいて放っておけないと思うなら、勇気を出してそっと注意してあげた方がみんなが幸せになるはずです。

どうするか迷っているなら、信頼できる同僚や上司に相談してから行動してみてくださいね。

追加
チクり後は、「犯人捜し」が始まるためチクりで最も大切なのは、「相手にバレないこと」と言えます。そのために必要なのは、密告する相手、職場の場合だと上司との信頼関係です。上司にチクっても、上司があなたがチクったことを相手に知らせたり、周りの人間にチクった事実を漏らされては、逆効果です。チクった行為そのものを悪いことと捉えられて上司からの信頼を失ったり、チクった情報を上司に都合よく使われることもありえます。